夏休み子供電話相談でも脳の質問がでてくるとおもしろい。
「5円玉を紐にぶら下げて目の前でぶらぶらさせると催眠術にかかるのはほんとうですか?」
との質問に対する答えの中で先生が言っていたのは、“人間は何かに集中するとそれに使う以外の脳は休んでしまう” ということ。
脳のたくさんの領域が休んでいるとそのまま睡眠に入りやすいので例えば、クラッシック音楽に集中してると寝ちゃう、なんてのもそんなことが関係しているらしいのだ。

「スイカに塩をかけると甘くなるのはなぜですか」
という質問に対して司会者はなぜか農業の先生に答えを求め、
「塩をかけるとスイカの糖度が上がるなんてことはありません」というような答えを得た。当然ですな。

で、あわてて脳の先生にスイッチ。
「舌のぼつぼつには甘みを感じるとこやしょっぱさを感じるとこがあって、それらの反応を脳があわせて味を感じる云々・・・」
そうそう、そうでなくっちゃ。

「脳の指令はどうやって手足に伝わるのですか」という質問には、
「右の脳の指令は左半身に、左の脳からの指令は右半身に伝わります」と答えていたが、なんだかごまかされた気がするのはわたしだけではあるまい(笑)。

平均的でない人間の脳はどこか働きが足りないところがあり、他の部分がそれを補おうとして過剰に働き、それゆえ平均的ではない人物ができあがる。

『天才脳は「発達障害」から生まれる』という本を読んだ。とてもおもしろくてイッキ読み(本のタイトルと内容にはすごくギャップがあるにせよ)。
だからほら、山下清はちょっとおつむが足りないんだけど、それは脳のどっかの部分がイマイチなんだよね。
で、それを補うため(あるいはバランスをとるため)脳の別のところが常人より強く働いて、写真で撮った様な記憶力(カメラアイ・フォトグラフアイ)を持っていたり、何時間も何ヶ月も細かい貼り絵作業を続ける根気強さを発揮したりできるんだということでしょう。
脳の働きは、頭のいい人も普通の人も知的障害者も同じで、単に使う脳の部分にかける比重がちがうだけ、という考え方ができたらおもしろいなぁ。
ということになると重度の自閉症の人なんかはどうなるのかね?
ぼくらに伝わってこないだけで実は脳のどこかがすごく活発にはたらいてるのかもしれないよね。